地の声をもって天の言葉を語った人なのである。
下村湖人論語物語」(1938)
地面の底の病気の顔地面の底に顔があらわれ、さみしい病人の顔があらわれ。
萩原朔太郎月に吠える」(1917)
死について 近頃私は死というものをそんなに恐ろしく思わなくなった。
三木清人生論ノート」(1941)
私はこんなにまで人から冷淡にされたことはこれまでないのだから、今晩はじめて人生は悲しいものだと教えられた。
紫式部(与謝野晶子訳)源氏物語(03 空蝉)」(1914)
露置きてくれなゐいとど深けれどおもひ悩めるなでしこの花   (晶子)炎暑の日に源氏は東の釣殿へ出て涼んでいた。
紫式部(与謝野晶子訳)源氏物語(26 常夏)」(1914)
逢坂は関の清水も恋人のあつき涙もながるるところ       (晶子)以前の伊予介(いよのすけ=伊予国の次官)は院が……
紫式部(与謝野晶子訳)源氏物語(16 関屋)」(1914)
(一九一一年一月一六日チューリッヒの自然科学会席上の講義)「相対性理論」と名づけられる理論が寄りかかっている大黒柱……
アインシュタイン相対性理論」(1916)
地面の底に顔があらわれ、さみしい病人の顔があらわれ。
萩原朔太郎月に吠える」(1917)
神の存在、及び人間の霊魂と肉体との区別を論証する、……
デカルト省察」(1641)
あいがたきいつきのみことおもいてきさらにはるかになりゆくものを(晶子)前斎宮の入内を女院(にょいん=太上天皇の后)……
紫式部(与謝野晶子訳)源氏物語(17 絵合)」(1914)
そのとき西のぎらぎらのちぢれた雲のあいだから、……
宮沢賢治やまなし」(1923)
私は今自分で自分の心臓を破って、その血をあなたの顔に浴びせかけようとしているのです。
夏目漱石こころ」(1914)
---美濃部民子夫人に献ず---自序 美濃部民子様 わたくしは今年の秋の初に、……
与謝野晶子晶子詩篇全集」(1929)
得体の知れない不吉な塊が私の心をいつも押さえつけていた。
梶井基次郎檸檬」(1925)
人物 黒田賢一郎     二十八歳 その弟  新二郎  二十三歳 その妹  おたね  二十歳 彼らの母 おたか  ……
菊池寛藤十郎の恋」(1919)
三十六にもなって、子供も三人あって、あんなことを考えたかと思うと、馬鹿々々しくなる。
田山花袋蒲団」(1907)
小石川の切支丹坂(きりしたんざか)から極楽水(ごくらくすい)に出る道のだらだら坂を下りようとして彼は考えた。
田山花袋蒲団」(1907)
私の新体制も、ロマンチシズムの発掘以外にはないようだ。
太宰治畜犬談」(1939)
些細なことが私たちを慰めてくれる。なぜなら些細なことが私たちを悲しませるから。
パスカルパスカルの言葉」(1943)
温泉宿から皷(つづみ)が滝へ登って行く途中に、澄んだ清らかな泉が湧き出ている。
森鷗外最後の一句」(1915)