天主閣は、明治の新政府に参与した薩長土肥の足軽輩に理解されるべく、あまりに大いなる芸術の作品であるからである。
芥川龍之介魔術」(1920)
蟹の握り飯を奪った猿は、とうとう蟹に仇を取られた。
芥川龍之介猿蟹合戦」(1923)
お前はこの世界へ生れて来るかどうか、よく考えた上で返事をしろ。
芥川龍之介河童」(0)
私の頭の中には言いようのない疲労と倦怠が、まるで雪曇りの空のようなどんよりした影を落としていた。
芥川龍之介蜜柑」(1919)
我々は人間よりも不幸である。人間は河童ほど進化していない。
芥川龍之介河童」(0)
水と建築とはこの町に住む人々の常に顧慮すべき密接なる関係に立っているのである。
芥川龍之介魔術」(1920)
出て行け! この悪党めが! 貴様も馬鹿な、嫉妬深い、猥褻な、図々しい、うぬ惚れきった、残酷な、虫のよい動物なんだろう。
芥川龍之介河童」(0)
日本一の桃太郎は犬猿雉の三匹の忠義者を召し抱えた故、鬼が島へ征伐に来たのだ。
芥川龍之介桃太郎」(1924)
おかげ様で私も一人前の仙人になれました。
芥川龍之介仙人」(1922)
こんな思いをして生きているくらいなら、いっそ川へでも身を投げて、死んでしまった方がましかも知れない。
芥川龍之介杜子春」(1920)
小田原熱海間に、軽便鉄道敷設の工事が始まったのは、良平の八歳の年だった。
芥川龍之介トロッコ」(1922)
僕は生れたくはありません。第一僕のお父さんの遺伝は精神病だけでも大へんです。
芥川龍之介河童」(0)
これはある精神病院の患者、――第二十三号が誰にでもしゃべる話である。
芥川龍之介河童」(0)
しかし、私の心の上には、切ないほどはっきりと、この光景が焼きつけられた。
芥川龍之介蜜柑」(1919)