私はこの子を銭湯に連れて行きはだかにして抱き上げて、あんまり小さく醜く痩せているので、凄しくなって、おおぜいの人の前で泣いてしまった事さえございました。
太宰治ヴィヨンの妻
背景解説
戦後の貧困がここまで深刻だったのか、って思わず声が出ます。子どもの痩せた体を見て、銭湯という公共の場で母親が堂々と泣く—それは母親の弱さじゃなくて、当時の日本がどれだけ苦しかったかを物語ってるんです。太宰治はこういう「言葉にならない悔しさ」を容赦なく紙に落とします。
この母親は、その後どうやって子どもを守ろうとしたのか—その答えが、もう一つの衝撃を生みます。
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