参謀本部編纂の地図をまた繰開いて見るでもなかろう、と思ったけれども、余りの道の険しさに、つい手が出た。
泉鏡花高野聖
背景解説
物語の冒頭で、僧侶がとんでもない山道に入り込む。地図を見ても仕方ないと思いつつ、あまりの険しさについ地図を広げてしまう。この「つい手が出た」に、めちゃくちゃリアルな不安が表れてる。泉鏡花はこの一文で読者を一気に深山の恐怖の中に引き込む。
地図を見ても意味がない道。でも、見ずにはいられない。
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