母君さえ死んでいなかったならと、またこの悲しみを新たにすることになったのであった。
紫式部(与謝野晶子訳)源氏物語(25 蛍)
背景解説
六条院の華やかな世界を描く蛍の帖より。源氏物語の後半は、多くの女性たちの運命が複雑に絡み合う。与謝野晶子の訳は、そうした人間関係の機微を見事に伝えている。
千年前の涙が、今も胸に刺さる。
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