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あの通りの眉や鼻が木の中に埋っているのを、鑿と槌の力で掘り出すまでだ。まるで土の中から石を掘り出すようなものだからけっして間違うはずはない
夏目漱石「夢十夜」
背景解説
運慶ってヤバい彫刻師が、木の中に既に顔が隠れてるって考えてたんですよ。つまり彫刻ってのは作り出すんじゃなくて、そこにある本質を削り出してるだけって話。これ、めっちゃ哲学的で、現代でいえば自分らしさを見つけるみたいな感じですね。
じゃあお前が作ろうとしてるものって、実はもう俺の中に隠れてるんじゃないか—その瞬間、全てが変わる。
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『夢十夜』の他のひとふみ
堪(た)えがたいほど切ないものを胸に盛(い)れて忍んでいた。
夏目漱石
背中に小さい小僧がくっついていて、その小僧が自分の過去、現在、未来をことごとく照して、寸分の事実も洩(も)らさない鏡のように光っている。
夏目漱石
その頃でも恋はあった。自分は死ぬ前に一目思う女に逢いたいと云った。
夏目漱石
こんな船にいるよりいっそ身を投げて死んでしまおうかと思った。
夏目漱石
母の考えでは、夫が侍であるから、弓矢の神の八幡へ、こうやって是非ない願をかけたら、よもや聴かれぬ道理はなかろうと一図に思いつめている。
夏目漱石
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