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もとから荒廃していた邸はいっそう狐の巣のようになった。
紫式部(与謝野晶子訳)「源氏物語(15 蓬生)」
背景解説
源氏が須磨に去った後、末摘花の邸がどんどん荒れていく描写。建物の荒廃が人の孤独をそのまま映し出していて、「狐の巣」という比喩が強烈に効いてるんだよね。
忘れられた場所には、忘れられた人がいる。
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またまたこんな頼りない御身分になってしまわれるなんて、悲しいことですね。
紫式部(与謝野晶子訳)
そんなことをしてはたいへんよ。世間体もあります。私が生きている間は邸を人手に渡すなどということはできるものではない。
紫式部(与謝野晶子訳)
私の言ったとおりじゃないか。どうしてあんな見る影もない人を源氏の君が奥様の一人だとお思いになるものかね
紫式部(与謝野晶子訳)
この世はこんな不公平なものなのかと思って末摘花は恨めしく苦しく切なく一人で泣いてばかりいた。
紫式部(与謝野晶子訳)
道もなき蓬をわけて君ぞこし誰にもまさる身のここちする
紫式部(与謝野晶子訳)
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