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作者詳細
室生犀星
むろうさいせい
1889–1962
小説
1作品 / 7フレーズ
石川県金沢市生まれの詩人・小説家。本名は照道。若い頃から詩を書き始め、萩原朔太郎らと詩誌「感情」を創刊、象徴派詩人として出発した。後に小説に転じ、故郷金沢での幼年時代を描いた自伝的作品「幼年時代」「性に眼覚める頃」などで知られる。抒情豊かな文体で心の襞を細やかに描き、日本近代文学に独自の足跡を残した。
全1作品
幼年時代
小説
家族って何?少年の心の叫び
1919年 / 約54分 / 7フレーズ
室生犀星のひとふみ
「またおっかさんところへ行ったのか。」とたずねるごとに、私はそしらぬ振りをして、「いえ。表で遊んでいました。」
室生犀星
私は黙って俯向うつむいていた。何を言っても駄目だ。何も言うまいと心で誓った。
室生犀星
私はこの全世界のうちで一番不幸者で、一番ひどい苦しみを負っているもののように感じた。
室生犀星
九歳の冬、父が死んだ。
室生犀星
母は私にも別れの言葉もいうひまもなかったのか、それきり私は会えなかった。
室生犀星
私はしらずしらず教壇の方へ行って、ボールドに姉さんという字をかいていた。
室生犀星
私は「大きくなったら……」と深い決心をしていた。「もっと大きくなったら……」
室生犀星