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もう帰んな。 おれたちは今日はこっちに泊まるんだから。
芥川龍之介「トロッコ」
背景解説
楽しかったトロッコ乗りが、この一言で恐怖に変わる。ここから家まで、一人で帰らなきゃいけない。子どもにとって、知らない道を一人で帰ることの怖さは半端ない。さっきまでの興奮が一瞬で消えて、現実が襲いかかってくる。芥川の「落差」の描き方がえぐい。
冒険の代償は、一人で帰る恐怖だった。
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『トロッコ』の他のひとふみ
トロッコは線路を降りるように走り出した。 良平は眼を輝かせて、 両側の風景を見やった。
芥川龍之介
良平はもう泣きたいのを我慢しながら、 一生懸命に走り続けた。
芥川龍之介
そのまた向うには夕焼けの空の下に、 ぼんやり薄紫に横たわっている海さえ見えた。
芥川龍之介
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