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嗚呼、余は此書を見て始めて我地位を明視し得たり。恥かしきはわが鈍(にぶ)き心なり。
森鷗外「舞姫」
背景解説
主人公が、愛する女性エリスからの手紙を読んで、自分がどれだけ彼女の気持ちに気づいてなかったかに気付くシーン。簡単に言えば、「あ、俺ってマジで鈍感だった…」って絶望する瞬間だよ。この後悔の念が、彼の人生を大きく変えていく。
でもこの気づき、すでに手遅れじゃないのか——それが本当の悲劇だった。
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『舞姫』の他のひとふみ
きのふの是はけふの非なるわが瞬間の感触を、筆に写して誰にか見せむ。
森鷗外
我母は余を活きたる辞書となさんとし、我官長は余を活きたる法律となさんとやしけん。辞書たらむは猶ほ堪ふべけれど、法律たらんは忍ぶべからず。
森鷗外
我を救ひ玉へ、君。わが恥なき人とならんを。
森鷗外
学識あり、才能あるものが、いつまでか一少女の情にかゝづらひて、目的なき生活(なりはひ)をなすべき。
森鷗外
嗚呼、何等の特操なき心ぞ、「承(うけたま)はり侍(はべ)り」と応(こた)へたるは。
森鷗外
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