一度でも我に頭を下げさせし人みな死ねといのりてしこと
石川啄木一握の砂」(1910)
函館なる郁雨宮崎大四郎君同国の友文学士花明金田一京助君この集を両君に捧ぐ。
石川啄木一握の砂」(1910)
友がみなわれよりえらく見ゆる日よ花を買ひ来て妻としたしむ
石川啄木一握の砂」(1910)
眼閉づれど、心にうかぶ何もなし。さびしくも、また、眼をあけるかな。
石川啄木悲しき玩具」(0)
よごれたる手をみる――ちゃうどこの頃の自分の心に対うがごとし。
石川啄木悲しき玩具」(0)
石をもて追はるるごとくふるさとを出でしかなしみ消ゆる時なし
石川啄木一握の砂」(1910)
どんよりとくもれる空を見ていしに人を殺したくなりにけるかな
石川啄木一握の砂」(1910)
呼吸(いき)すれば、胸の中(うち)にて鳴る音あり。
石川啄木悲しき玩具」(0)